なんだかまた更新が滞っていましてすいません、と毎回書いているような気がしなくもないですが、2019年も年の瀬を迎えようとしております。
2018-2019年流行で風疹症候群の赤ちゃんが4人。
2018年から始まった流行は幸いなことに2012年から2013年にかけて起こった流行にくらべると規模が小さいものとなり収束傾向にあります。にもかかわらず、この流行によって4人のCRS児が誕生するという、オイオイ2013年に痛い目を見たんじゃなかったのか?と言いたくなる結末を迎えました。
5千人規模の流行であっても4人生まれるということは、過去を振り返ってみますと、やはり統計に出ているCRS出生児の数よりも、もっと多くの命が奪われて、あるいは心臓病を持って生まれたり、視覚障害や聴覚障害を持って生まれたりしていたのではないかと思います。
一方、第5期定期接種の進捗度は3ヶ月で16%ほど。予防接種にたどり着くまでの難易度が高すぎる。
今度こそしっかりやってよねと言いたいわけですが、今年度から始まった第五期定期接種の進捗があまりよろしくないようです。
第13回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会 資料によると、4月から7月の実施件数、抗体検査の実績が、約54万件、予防接種が約9万7千件。330万人、70万人を見込んでいる中で16パーセントしか進捗していないとのこと。
事務処理の都合により多くの自治体が6月ごろからクーポンを送付し始めたという事情があるので、この記事を書いている現段階ではもう少し割合が上がっているのではないかと思いますが、年末のインフルエンザワクチン接種シーズンを過ぎたあたりでどれだけの進捗が出ているのかが今後を占う指標になってくるのではないかと思います。
インフルエンザワクチンのついでに他のも打ってみました。
ところで風見も最近ワクチンをまとめて打ってきました。MMR(風疹、麻疹、ムンプス)と水痘、あとインフルエンザ。
ムンプスと水痘の抗体を得るのが大きな目的で、ムンプス単体で打つなら、麻疹や風疹もブースター効果を得ておきたい。ならばセットにしようと思ったわけです。仮に十分な免疫を持っていたとしても、追加接種することには問題ありません。
インフルエンザ接種のついでに、他の必要なワクチンを全部打とう。今年やらなかったら来年になる、そんな気がしたのです。
週末、仕事の帰りにふらっと病院に寄って、受付、問診、接種、会計まで、一時間ほどで全て終了。一度に3本打ったんですけど実際打つのは合計2分くらいですから、あっという間です。
なんであんなに先延ばししちゃったんだろうって思うくらい、すごく簡単なことだったんだなって気持ちがスッキリしました。ああ、打ちに行くまでがハードルが高いんだなぁって自分自身すごく納得したというしだいです。
通常こんな簡単にはできませんから、コンビニ感覚で打てる病院があるというのは本当にありがたいことだなあと思いました。
ミッション「風疹抗体をゲットせよ」のクリア率を上げるには、短期決戦が効果的なのでは?
第5期定期接種の場合を考えてみますと、予約が必要だったり、2回の受診行動が必要だったり、それ以前に自治体から送られてきた受診券がゴミ箱に直行する可能性もあります。ミッション「風疹抗体をゲットせよ」のハードルは少なくとも7つ。
- 受診券が郵送される(あるいは自分で請求して入手する)
- 第五期定期接種に対応してくれる病院を探す
- 問い合わせの電話をかける(場合によっては数カ所)
- 抗体検査を受ける
- 結果を聞きに行く
- 予防接種を予約する
- 予防接種を受ける
これらを全て乗り越えた勇者にのみ風疹(と麻疹)の抗体が与えられる難易度の高いミッション。もうこのストーリーだけでRPGが完成しそうな気がしませんかね?
抗体検査をなくして、その場でぱっと打てるようになると楽々クリアできるんじゃないかって思うんですけど、風疹抗体をゲットせよミッションのクリア率は今後も低いまま推移しそうです。
厚労省の方針で対象者を絞って小出しにしているために話題が広がらないんですよね、風疹や麻疹が流行ってるよっていう話題も数日で賞味期限が切れてしまうし、一方で、話題が盛り上がりすぎるとワクチンが品切れになったりもします。
数百万人のマス層にワクチンを届けるためには、インフルエンサーをどんどん巻き込んで、一気に盛り上げて、短い期間で目標を達成するという方法でないと、このご時世ではなかなか難しいのではと思います。