予防接種 – 麻疹と風疹はMRワクチンで防ぐことができる。

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風疹の感染拡大を防ぐのに最も効果的とされているのが予防接種です。日本では主に麻疹風疹混合ワクチン(MRワクチン)が使われています。

定期接種と任意接種の違い

  • 定期接種 … 法律に基づいて行われる予防接種のことです。接種にかかる費用は公費でまかなわれ、定められた期間内であれば無料で受けることができます。
    万が一健康被害が起きたときの補償も任意接種とは異なり、より手厚いものになっています(予防接種健康被害救済制度)。
  • 任意接種 … 定期接種を除く予防接種のことです。費用は自己負担となります。

MRワクチンの定期接種を受けられる期間は、1歳から2歳までの間に一回(第1期)、5歳以上7歳未満の間に一回(第2期)です。

また、時限措置として、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までの間に生まれた男性のうち、抗体検査で抗体価が低いと判定された男性も対象となります。

上記以外の時期に接種する場合は任意接種となります。

風疹ワクチンを2回受けたかどうか「記録」で確認を

あなたは風疹ワクチンを何回打ったか知っていますか?

風疹ワクチンの接種制度は、過去に何度か変更が行われているため、年齢(生まれた日)によってワクチン接種を受けた時期や回数が異なります。

風疹は麻疹などの他の病気と間違われることも多いので、あいまいな記憶だけで判断せず母子手帳に記録が残っているか確認してみてください。2回の接種を受けた記録が残っていることが重要です。

40~50代の男性は第5期定期接種の対象

2013年の流行では感染者の8割を男性が占めており、特に、40代から50代の男性に多かったことが分かっています。過去の接種制度では、女性のみが対象となっていた期間があり、男性には定期接種を受ける機会がなかったためです。今回、あらためて接種の機会がもうけられました。

2019年から行われている「風しんの追加的対策」により、2022年3月31日までの間に限り、昭和37年(1962年)4月2日から昭和54年4月1日(1979年)までの間に生まれた男性が風しんの定期予防接種の対象者となっています。

対象となる人には、各自治体からクーポン券が送付され、無料で予防接種を受けることができます。

ただし、ワクチンの需給状況の観点から、抗体検査を受検し抗体価が低い(HI法で8倍以下)と判定されることが条件となっています。

詳しくは、厚生労働省ホームページの「風しんの追加的対策について」をご確認ください。

大人の任意接種は費用助成を要チェック

大人がMRワクチンを受ける場合は「任意接種」となります。

任意接種はいつでも受けることができます。男性の場合はいつでも接種できますが、女性の方は、妊娠中の接種はNG。接種前1ヶ月、接種後2ヶ月、あわせて3ヶ月避妊する必要があります。

ただし、風疹ワクチンが原因でCRSの赤ちゃんが生まれたという報告は海外をふくめて今のところありません。妊娠していることに気づかないまま接種したとしても妊娠をつづけることができます。

自己負担額は、病院によって差がありますが、8,000円~10,000円程度です。

東京都や神奈川県など風疹予防対策で助成を行っている自治体があるので助成制度があるかどうか事前に調べておくことをおすすめします。

また、会社や健康保険組合が独自に助成を行っていることもあります。自治体の補助と組み合わせることができれば、ゼロ円で受けることができるかもしれません。

「MRワクチン 助成 横浜市」などのキーワードで検索するといいですよ。
女性:
横浜市風しん対策事業』のページが出てきました。横浜市の場合は、妊娠希望の助成とそのパートナー(婚姻関係を問わない)であれば、3,300円で受けられるそうです。
かざみ:
風見の会社では、年間1万円限度でワクチン全般の費用を補助する制度があります。横浜市の補助制度とあわせて利用すると実質ゼロ円で受けることができます。
ビジネスマン:
僕の会社でも最近風疹対策をはじめました。社内の会議室にお医者さんが来てくれて、仕事の合間に受けることができました。これなら仕事がいそがしい社員でも受けやすいですね。

1歳の誕生日のプレゼントにMRワクチンを。

MRワクチンは1歳になったら接種することができます。定期接種の期間は、1歳から2歳までの間に一回(第1期)と、5歳以上7歳未満の間に一回(第2期)、あわせて二回です。

定期接種で定められた期間を過ぎてしまうと任意接種になり、自己負担が生じてしまいます。(※期限を過ぎてしまった場合でも、自治体で任意接種の費用を補助してくれることがあります。)

また、MRワクチンだけを接種するのではなく、他のワクチンを同時に接種したほうがスケジュールが立てやすく早く免疫をつけられます。

1歳の誕生日には「MRワクチン」と「水痘ワクチン」や「ムンプスワクチン」を一緒に接種することをおすすめします。

スケジュールの立て方は、NPO法人 VPDを知って子どもを守ろうの会 おすすめ 予防接種スケジュールを参考にしてください。


補足:風疹ワクチン接種制度の変遷まとめ

2020年4月2日時点での年齢 生年月日 1回目 2回目
58歳以上 1962年(昭37年)4月1日以前
41歳以上、58歳未満 1962年(昭37年)4月2日 ~ 1979年(昭54年)4月1日 女子のみ、中学生で風疹ワクチン(学校での集団接種)
32歳以上、41歳未満 1979年(昭54年)4月2日 ~ 1987年(昭62年)10月1日 男女ともに、中学生で風疹ワクチン(医療機関で個別接種)
30歳以上、32歳未満 1987年(昭62年)10月2日 ~ 1990年(平2年)4月1日 1歳から7歳半までに風疹ワクチン
25歳以上、30歳未満 1990年(平2年)4月2日 ~ 1995年(平7年)4月1日 1歳から7歳半までに風疹ワクチン 高校生(18歳)で原則MRワクチン(接種率低い)
20歳以上、25歳未満 1995年(平7年)4月2日 ~ 2000年(平12年)4月1日 1歳から7歳半までに風疹ワクチン 中学生(13歳)で原則MRワクチン(接種率低い)
15歳以上、20歳未満 2000年(平12年)4月2日 ~ 2006年(平17年)4月1日 1歳から7歳半までに風疹ワクチン 小学校入学前(5~7歳)で原則MRワクチン
15歳未満 2005年(平17年)4月2日以降 1歳で原則MRワクチン 小学校入学前(5~7歳)で原則MRワクチン
2008年4月1日から2012年3月31日までの5年間で、中学1年生と高校3年生に相当する年齢の人を対象に第3期・第4期の定期接種が行われたことがあります。2007年の麻疹大流行を受けて5年間の特例措置として行われました。
1979年4月2日から1987年10月1日に生まれた人は、接種率が低いため、経過措置として、2001年11月7日~2003年9月30日にも接種機会がもうけられています。
1989年4月から1993年4月までのあいだ、麻疹ワクチンのかわりにMMRワクチン(麻疹、風疹、おたふくかぜの混合ワクチン)を選択することができました。接種年齢は1歳から6歳で、1983年4月2日生まれから1992年4月27日に生まれた人が対象です。