医療ルネサンス風疹編第2回は『妊婦への対応に不備』というタイトルで、不顕性感染でCRSの赤ちゃんを産んだ方が出てこられました。
この方は、夫が風疹に罹患したものの、妊婦である本人には症状が出ず、医師に相談しても特に反応なく「大丈夫ですよ」と言われ続けました。ところが赤ちゃんは2ヶ月半早く生まれ、生後6日で動脈管開存症の手術を受けました。この方のように、妊娠中に相談窓口に辿り着けないまま、出産に至った方がいます。
医師に基準値がこうで、あなたの場合はこう、と言われただけでは、よく分からないまま帰宅して、ネットで「風疹 抗体価」で検索する、余計分からずパニックになってしまう。大丈夫ですよとだけ言われて帰されても、不安はつきないものです。
結果だけを伝えるのではなくて、ケアもしっかりしてほしいです。不安なときはここに相談してくださいね、とか、CRSに関する資料がありますからを読んでくださいね、というふうに言っていただければ、それだけでも少しは安心できると思います。
なお、さきほど出てきた相談窓口は「二次相談窓口」として以下の医療機関におかれています(『二次相談窓口』国立感染症研究所・感染症情報センター)。風疹に罹った、または、その疑いがある場合、主治医を通して各地域の二次相談窓口に相談することができます。二次相談窓口から受けた予測されるリスク等の情報について主治医から説明を受けた上で、二次施設でのカウンセリングや胎児診断を希望することができます。相談を受けたい方は、まず主治医の先生にご相談ください。
-北海道:北海道大学附属病院産科
-東北:東北公済病院産婦人科、東北大学病院産科
-関東:三井記念病院産婦人科、帝京平成短期大学、横浜市立大学附属病院産婦人科、国立成育医療センター周産期診療部
-東海:名古屋市立大学附属病院産婦人科
-北陸:石川県立中央病院産婦人科
-近畿:国立循環器センター周産期科、大阪府立母子保健総合医療センター産科
-中国:川崎医科大学附属病院産婦人科
-四国:国立香川小児病院産婦人科
-九州:宮崎大学附属病院産婦人科、九州大学附属病院産婦人科
医療ルネサンス風疹編第2回─二次相談窓口の活用を!
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