風疹のこと

サイト開設2周年

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このウェブサイトもそろそろ2周年目を迎えます。コウノドリ放送前にあちこち書き足そうと思ったのですが、遅筆でなかなか進みません。

2013年の風疹大流行は人災だと思っています。2004年に風疹大流行でCRS児10人、2008年にMR2回接種開始。2009年に麻疹がアウトブレイクし首都圏の大学で休校が相次いだことを受けて3期4期の追加接種をしました。この3期4期は中高生が対象だったので、その上の世代のワクチンギャップは解消されませんでした。風疹の流行も麻疹の流行も行政の対策が後手に回った結果です。

私は2009年の麻疹騒動のとき大学生でした。そのとき2004年の風疹大流行があったという情報にまでたどり着けなかったのが悔しいです。実は、2013年の大流行が起きるまで風疹大流行は平成初期までの話だと思っていました。21世紀に入っても歴史が繰り返されているということを知ったときは目玉が飛び出そうになりました。当時の興味の中心は今と全く違うので情報を得られたとして具体的な行動にまで結びついたかどうかは分からないのですが、この事実はもっと早く知っておきたかったなぁ…と思っています。

2004年にCRS児が10人生まれたにもかかわらず、なぜ風疹の流行を終わらせることができなかったのでしょうか?アメリカはこの年に風疹の根絶宣言を出しました。日本は2020年が目標なのでアメリカより約15年も遅れていることになります。この2020年という目標も、東京オリンピックがなかったら目標設定すらされなかったかもしれないという状況です。関係者の方々の努力でせっかく目標ができたのですから、この機会を無駄にしたくはありません。貴重な未来の命を守るために一日も早く風疹が流行らない国にしたいです。

小さな命を守るためには、みなさん一人一人の協力が必要です。風疹のワクチンを打ってください。また、周りの人にワクチンを打つように呼びかけてください。MRワクチンの接種費用は通常1万円前後ですが、今年度は一部の自治体で抗体検査や予防接種の費用助成が行われているので、助成のある自治体にお住まいの方はこの機会を逃さないようにしてくださいね。