風疹のこと

男のゼクシィ&厚生労働省のウェブサイトにて風疹特集ページ公開

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10月に入りました。今日から水痘ワクチンと高齢者対象の肺炎球菌ワクチンが定期接種化されます。水痘は一度水痘になったからといって安心できるものではなく、大人になってから帯状疱疹にかかるリスクがあるので受けていただきたいワクチンのひとつです。インフルエンザワクチンも各地で接種がはじまりますね。

風疹関連では「男のゼクシィ」で『未来の赤ちゃんのためにお互いに声をかけあってほしいこと。「風しん予防」はその第一歩です。~厚生労働省』、厚生労働省で『風しんの感染予防の普及・啓発事業』が公開され、いずれもワクチンギャップ世代にあたる20~40代男性を意識した内容となっています。

2013年(平成25年)には累計14,357例の症例報告がありましたが、風疹の流行そのものは1982年、1987~88年、1992~93年と繰り返されています(『風疹流行および先天性風疹症候群の発生に関するリスクアセスメント第二版(2013年9月30日)』感染研)。

年間報告数定点あたり報告数
1982年321,880163.6
1987年411,772172.9
1992年223,75892.7

当時はまだ全数報告ではなく全国約2400箇所の小児科による定点報告でした。小児科の総数は約3万ヶ所なので、実際にはこの10倍以上の患者が発生していたと考えられています。CRSのほうは1999年4月の感染症法施行まで発生状況の調査が行われてきませんでした。1993年に行われた聾学校を対象とした全国調査では1981-89年に出生した272人が確認されています(調査時点で聾学校に在籍していない子どもは含まれていない)。上記のデータは子どもの患者の数で大人の患者は集計されていないのですが、流行期間を含む9年間のあいだにCRSが272人出生したことから大人の感染者も相当数いたと考えられます。

今回の流行では定期接種による集団免疫が獲得されていたので、子どもの患者が大人に比べて少なく、ワクチンギャップ世代にある成人を中心に感染が拡大しました。このワクチンギャップを埋めることで大人のあいだでも集団免疫が獲得され未来の赤ちゃんの命を守ることができるようになります。

抗体検査助成事業の予算は今年度限りで来年度については未定であるため、助成利用を希望されるかたはお早めに。インフルエンザワクチンの接種ついでにいかがでしょうか?