30代~50代の男性に風疹ワクチンを打ってもらうために必要なこと。

風疹のこと

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今回の風疹流行では、30代から50代の男性の感染が目立っています。昨年の抗体保有状況を見ると、他の世代と比べて風疹への免疫を持たない人が多いことが分かります。2013年の大流行のときもこの世代の方を中心に流行が拡がりました。

厚労省は、5年もあるのだから対策できるはずと考えて「2020年度までに風疹を排除しよう」という目標を立てていたのですが、5年間のうちにしっかり対策していればこうはならなかったはずです。5年前にあれだけ大騒ぎになったのに、なぜ30代から50代の男性への対策が進まないのでしょうか。

そもそも、この世代の方々は、予防接種を受ける機会がなかったか中学生のときに1回だけしか接種しておらず、現在標準となっているMRワクチンの2回接種を受ける機会がありませんでした。自治体の助成は「妊娠を考えている女性とそのパートナー」を対象にしているところがほとんどです。そのためか女性の問題として捉えられやすく、自分には関係ないのだと認識されているのではないでしょうか。他人の赤子のためにわざわざ時間を割いて、しかも1万円も払ってまで打ちに行きたくないというのが本音だと思います。やはり国や行政が費用を助成してキャッチアップ接種ができるようにするべきです。

さらに、予防接種を受けやすくする環境作りも必要です。そのためには企業の協力が不可欠です。風疹などの感染症対策に積極的に取り組んでいることを社内外にアピールすることで、「リスクマネジメントができている会社」「女性が働きやすい会社」「安心して取引できる会社」などのイメージアップにつながるはずです。大人が風疹にかかると症状が重く出やすく、入院が必要になることもあります。職場で感染が拡大すれば社員が次々にダウンして業務に支障が生じてしまうケースもあり、今回の流行でも実際に発生しているようです。リスクマネジメントの一環としても感染症対策が求められます。費用を助成するのは難しくても、会社がワクチン接種あるいは抗体検査を推奨し、予防接種のための通院を認めるようにするだけでも啓発効果が得られるのではないかと思います。

東京都は平成27年度から『職場で始める!感染症対応力向上プロジェクト』という独自のプロジェクトを実施しており、研修プログラムの開催や達成企業の公表を行っています。国が主体となって「えるぼし」(女性活躍)や「くるみん」(子育てサポート)のようなマークを制定すれば、風疹をはじめとした感染症対策に積極的に取り組む企業が増えるはずです。

30代から50代の男性にワクチンを打ってもらうためには、今ある費用助成の対象を拡げて独身の方でも助成制度を利用できるようにすること、また、風疹対策が企業のイメージアップにつながることをアピールし職場の理解を得られるやすくすることが必要です。ドラッグストアで買い物のついでに受けられるようにするとか、そのくらい気軽に受けられるようになってもよいのではないでしょうか。

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