風疹のこと

2013年風疹報告数を月別集計してみる

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2013年風疹流行の動向について、第○週という単位だとだいたい何月になるのかわかりにくいので、月別集計してみました。週を月にしただけなのですが、春から夏にかけて大流行したことが素人でもとてもよく分かると思います。

月別風疹・CRS報告数

(注意:このグラフは、感染症発生動向調査(IDWR)の各週の速報値を報告週対応表の月区切りを参考にし月別集計したもので、実際に診断された週とはズレが生じている可能性があります。)

原因疾患である風疹については、44週までに14,226例、3月から6月のピーク時のあいだに、12,135例の報告がありました。「報告」数には、風疹と診断したのにもかかわらず医師が報告をしていない症例や、風疹なのに麻疹と診断された症例や、そもそも病院を受診していない症例─これが一番やっかいな問題で、不顕性感染といって症状の出ない人が15~30%います─についてもカウントされていません。そのため上記のグラフで出ている数字は氷山の一角であり、風疹感染の規模を正確に把握することはもはや不可能であると考えられます。

CRSについても同様で、感染したものの症状が軽く気づかれていないケースや、CRSリスクのために人工妊娠中絶を選んだケースはカウントされていません。現在報告されているのは、24例(上記のデータに加えて新たに2例のCRSが報告されています)ですが、その背後に、この世に生まれてくることのできなかった赤ちゃんがいます。過去の流行で、CRSの赤ちゃん一人に対して、60倍の人工妊娠中絶や自然流産があったと推計されており(感染源にならないために風疹ワクチン接種をにグラフ掲載)、今回の流行でも、数百人もしかしたら数千人規模で、命が絶たれている可能性があります。少なくとも24人という数字を過小評価するべきではないことは強調しておきたいと思います。

10月19日に、第2回風しんに関する小委員会を傍聴しました。そのときに、1997年以降、7~9年毎の流行周期を示しているのではないか?という指摘がありました。その通りだとすれば、今対策をしっかりとしなければ、2020年東京五輪の年に再び大流行する可能性があります。五輪の観客経由で世界に風疹ウイルスをばらまき、国内だけでの問題ではすまなくなるでしょう。我が国のせいで世界規模で流行したら国際社会で大恥を掻くことになります(恥を掻きっぱなしでもう掻く場所がないような気もしますが)。今後の政府の対応をしっかりと見守っていきたいと思います。

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